“事難方見丈夫心、雪後始知松柏操”
(ことかとうしてまさにみるじょうぶのこころ、せつごはじめてしるしょうはくのみさお)
– 「虚堂録」
「松柏(しょうはく)」は、四季に緑を保つ常磐木(ときわぎ)の総称。
節を守って変わらないこと、また、変わらずに永く栄えることのたとえ。
松柏は、暖かい日や晴れた日には分かりませんが、ひとたび霜や雪にあうと、
そのたくましさが分かります。
人間も同じで、その人の背骨がしっかりしているかどうかは、
その人が難局にぶつかったときに始めて見えてきます。
「松柏」は、霜や雪やのときに急に準備をしてたくましくなるわけではありません。
日頃から、「松柏」であるからこそ、いざというときに、そのように振る舞えるのです。
参考: 松原泰道「禅語百選」