先日、『加速学習の成功を約束する「CCD」の法則』というエントリーで、勉強の成果に重要な影響を与える要素のひとつが「Duration(持続時間)」だという話をした。
http://www.exvba.com/blog/?p=1896
Duration(持続時間)とは、要するに、あなたが「学習の高速道路」に乗って巡航速度で走り続けている時間のことである。
「巡航速度で」の話だ。途中で渋滞が3kmくらいあったら何もしていないのと対して変わらない効率になるし、トラックの荷台から逃げ出した12頭の豚が高速道路を歩き回っていて、それを丁寧に避けて運転しなくてはならないようであれば、その間も巡航速度で走り続けているとはいえない。
ドライブインで焼きそばを食っている間にいたっては当然論外である。
高速道路に向かって走っているときも、もちろん数えない。
故に、高速道路の整備はしておき(Condition)、高速道路に至るまでの時間が極力かからないようにし(Condition)、としていかなくてはならない。
ところで、このDurationに関連して、今日は、「ステート」という話をしたい。
ステートとは、あなたの内的な状態のことだ。
つまり、今、勉強をしようと思えばできる気分状態なのか、とてもできる状態ではないのか、といったことである。
人間のステートは、簡単に変化してしまう。
分かりやすい例で言えば、食前と食後では、勉強に着手しようとしたときのモチベーションが違う。
これは、食前と食後ではステートが変わってしまっているということだ。
同様に、机に向かっているとき、バスに乗る前と乗ってから、会社を出る頃と、最寄り駅の改札を出た頃では、それぞれステートが異なっている。
なので、分かりやすく言うと「家に帰ったら勉強しよう!」と思っていても、家に帰って部屋着に着替えた瞬間、ステートが変わって何もできなくなってしまい、そのまま夜中までぐずぐずして一日を終えることになってしまう。
「勉強しよう」と思ったときに、そのまま勉強に着手していたら、ものすごい生産性を発揮したかもしれないのに、とてももったいない話だ。
こういう失敗を生じさせないようにする簡単な方法は、「ステート」が「勉強しよう」と思える状態になったときに、すぐその場で勉強に着手することだ。
そして、すぐに「学習の高速道路」に乗ってしまい、力尽きるまでとりあえず走り続けることである。
腹が減っても帰りの電車を何本か逃してでも、すぐその場でやってしまうことである。
どうせ、家に食後にするつもりだった勉強を食前に開始しても、帰ってから勉強しても、やれる量には変わりはないのだ。
だとしたら、「絶対に今ならやれる」という状態になったときに、すぐに勉強に着手するべきなのである。
自分の今の「ステート」を意識して、すぐに勉強に着手するようにしていれば、学習での生産性は、簡単に3倍くらいにはあがるだろう。
The best timing is always "now."
という言葉がある。
あと5分後のほうが今よりできるという保証はない。
気が向いたその瞬間にどれだけのことをやりきれるかが、あなたの人生を決めるのである。