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セミナー中の質問には、「相手の地図」を意識して回答する

2010年9月14日
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塾長がセミナーで気をつけていることのひとつに、『セミナー中の質問には、「相手の地図」を意識して回答する』ということがある。

塾長は、2日間のセミナーを終えるということは、人の頭の中に、ある町全体の地図を入れるようなものだと思っている。

その地図は、ジグゾーパズルのピースの集まりになっている。十分に理解できている部分はピースが適切にはめられていて、理解が足りない部分ではピースはまだ埋まっていない。

受講生から質問が出るというのは、その質問者には、その町のどこかの場所に到達したいというニーズがあること。

そして、そこに至るための経路が見つからないということだ。

経路が見つからないというのは、すでにピースが見つかっているものを組み合わせば到達できるはずの所をまだ気がついていないか、そもそも途中の道を示すピースが見つかってないかのどちらかだ。

そこで、塾長は、受講生から質問が出たときには、その受講生が理解したいこと(目的地)と、今その受講生がどれだけのことを理解しているか(現在地と、目的地までの経路のうち、地図を持っているところ、持っていないところがどこなのか)を、判断することに意識を集中する。

このとき、以下のことは意識しておく必要がある。

 ●受講生は、必ずしも自分が何を分かっていて何を分かっていないのか正確に理解していないということ

 ●受講生は、自分が何を分かっていて何を分かっていないのか的確に説明できるとは限らないということ

 ●受講生は、自分がどこに行きたいのかすらよく分かっていないことすらあること

さてそうすると、質問を受けるほうに必要なのは何かというと、実はそれは、質問の内容を言語的に理解すること以上に、質問をしてくる受講生の様子をしっかりと観察する能力である。

その受講生は、何について自信を持って語っているか、何について自信がなさそうか、目的地までの経路情報のうち、特に何についてすぐに知りたいと思っているのか。

そういうことを知るのに必要な情報は、実は、言語より、質問者の目の動きとか、手振り、声のトーンといったことから如実に見えてくる。

理解していると本人が確信していることを話すときの様子はやはり力強いし、理解に不安があるとき、その人の様子はなんとなくうわついている。

その質問者の様子を見ながら、目的地までの地図をどういう順番で見せていくかを判断する。

そして、どのピースを持ち、どのピースを持っていないかということが理解できると、どういう順番でピースを渡していけば相手が無理なく理解できるだろうかと考えながら、地図をいっしょに作っていくのである。

より高度には、ひとりの質問者から質問が出ている間、セミナー受講生全体の様子も観察できると良い。

例えば、ある人の質問内容に別のある人が「そうそう、それそれ!」という様子でうなずいていたら、その人も同じところに興味がある可能性が高い。

そうすると、その部分には時間をかけたほうが良い。そして、足りないピースを補いながら、さらに関連のある話をしていく。

逆に、ある人の質問内容に他の受講生の様子が「?」という感じであったとしたら、まず最初にするべきことは、質問者か他の受講生か、どちらか理解のレベルが高くないほうの理解レベルを引き上げることからはじめることになる。

このあたりを上手に進めることができると、ある受講者からの質問への回答という形を取りながらも、他の受講者の理解を強化することもできる。

こういうところが教える側の腕の見せどころだし、ライブでセミナーをやるときの講師の醍醐味だとも思う。

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