先日、よい指導者を見つけるために知っておきたい「指導者の7つの基盤」として、加速学習の成功を左右する重要な要素であるよい指導者を見つける方法について、概要を書いてみた。
その7つの基盤とは、以下の7つであった。
1. 人物の基盤
2. 知恵の基盤
3. 知識の基盤
4. 認知の基盤
5. 指導の基盤
6. 熱意の基盤
7. 資源の基盤
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今日は、そのうち、「1. 人物の基盤」に関連して、いくつかのチェックポイントをあげてみたいと思う。
塾長は、ある人があなたの指導者としてふさわしいかどうかについて考えるときには、以下の視点をもたれると良いと考える。
順に見ていきたいと思う。
この要素は、非常に重要である。
どんなに魅力的なコンテンツを持っていても、あなたにとって魅力の感じられない指導者からそのいちばんおいしいコンテンツを持っていくのは難しい。
この要素での評価は、その指導者が採用するチャネルによっても大きく異なる。
例えば、ある人は、メルマガでは非常におもしろく有意義なことを簡潔に書くが、しゃべらせるとまったくダメだったりする。反対に、人の質問から話を発展させていくとおもしろいコンテンツを次々と吐き出してくれるのだが、文書としてまとめさせるとロクでもないということもある。
その指導者の採用するチャネルも加味して考えてみるとよい。
これはうっかりしがちなことなのだが、その指導者が、あたなに指導をするとき、何にフォーカスしているかということは非常に重要な要素である。
端的に言って、人が人にモノを教える動機には、それが相手の成長に貢献したいという欲求と、自分の知識を披露し、自己重要感を満たしたいという欲求がある。
というか、誰が指導者だったとしても必ず両者が入っているのだが、問題は、そのバランスである。
ここで、指導者が自己重要感のほうが強い人の場合、あなたにあまり成長されてしまうとあなたに対して自己重要感を満たせなくなってしまうので、あなたがある程度成長しかけると、無意識にあなたが成長しにくい方向に仕向けようとしてくることがある。
このあたりを判断するには、その指導者のセルフイメージがどんな感じか、あるいは、普段どんな言葉を使っているかということに気を配って見てみるとよい。
つまり、その指導者は、自分に対して肯定的か?その指導者は、あなたが知りたいこと以外のことで十分に満たされているか?その指導者が普段使う言葉は、充足感に満たされているか、欠乏感に満たされているかといったところに注目するとよい。
その指導者自身が成長しようと努力している人かどうかというのは、非常に重要な要素である。
成長にフォーカスしている人でないと、成長しようとしている人を支えることは難しい。
また、人は、まわりの人も自分のペースに引きずり込んでしまうものだ。あなたの指導者が成長しない人だとしたら、その指導者をあまりマネしていると、あなた自身もいつの間にか停滞のサイクルに引きずり込まれてしまうということである。
その指導者自身が高度な知識を持っていたとしても、それを伝えることが好きでないと、指導者としての価値はそれほどない。
人は、興味のないことには熱心になれないのだ。あなたが熱心に聞けばたまには教えてくれるかもしれない。しかし、そういう人があなたにとってベストな指導者かどうかというところは、考えてみた方がよい。
上記の項目とはある意味反対だが、よい指導者は、適度に人を放置してくれる。
よい指導者は、適切なアドバイスをピンポイントに行ったら、あとは自助努力に任せてくれる。決してあなたが思考停止してしまうほどの情報を一度につめこもうとはせず、あなたが誇りを持ってトライアンドエラーにチャレンジするのをちょっと距離を置いて見てくれている人。そういう人こそが、あなたの指導者としてふさわしい。
あなたがその指導者のことを好きで、その指導者があなたのことを好きだということは、その指導者から効果的な指導を受ける際に重要である。
あなたは、その指導者の生き方、理念、価値観に共感できるだろうか?その指導者はあなたのどういうところに興味を持ち、あなたを助けたいと思うだろうか?
その指導者は、どんな人を相手に指導をしているだろうか?
万人に対して適切な指導をできる人などいない。万人に対して指導をしていたとしても、やはりその指導者にとって得意な相手、不得意な相手というのは存在する。
すぐれた指導者は、自分が最大限の貢献をできる相手以外を指導したがらない。
その選択対象は、相手の基礎知識だったり、モチベーションだった、価値観だったりと様々だ。
例えば、塾長であれば、モチベーションが高く、講義についてくる意欲のある受講生にであればExcelやマクロの話はいくらでもできる。短期間で英語を覚えたいという人にはいくらでも勉強法を指導できる。
だが、そもそも知識の習得に興奮を覚えない人にはExcelの話はできないし、最初から3年も5年もかけないと英語はモノにならないという信念を持っているような人にできることは特にない。時間も集中力ももったないので、そんな人はこちらからお断りである。
指導者の考え方・価値観がシンプルかどうかというのは、実は以外に重要な要素である。
考え方がシンプルでない人の頭の中は体系だって整理されていない。頭の中が体系だって整理されていない人の話には例外として紹介されるケースが多い。その指導者からまとまった話を聞くにしても雑然とした知識が詰め込まれていくだけの非常に苦痛な作業となるばかりでなく、結果としてあなたの知識として定着しにくい。
その指導者は、普段から人を公正に扱っているだろうか?
ある人には必要以上に甘く、ある人には必要以上に厳しくといったことでムラがあるようなら、注意した方がよい。
気をつけないと、あなたはその指導者の気分状態に左右され、落ち着いて自分の学びたいことに集中できなくなる。
最後に、これもぜひしっかり見ておきたいことなのだが、その指導者のまわりにはどういう人間がいるかということについてはぜひチェックしておきたい。
よく、「あなたがよくつきあっている5人の平均年収とあなたの年収はほぼ一致する」とも言われるが、これは価値観でもほぼいっしょだ。
その人が普段よくつきあっている5人の価値観の平均がその人の価値観だと思っていても、ある意味正しいだろう。
その指導者が普段つきあっている人間が前向きな人たちなら、その指導者も前向きな人だと思って概ね間違いないだろう。その指導者が普段グチを言って暮らしている人たちといっしょにいるのであればその指導者も普段グチを言って暮らしているだろう。
それから、よくその指導者が普段つきあっていなくてもよく口から出てくる人で、あなたも知っている人がいたら、その人がどういう人かも考えてみると良い。
これは、その指導者の口から出てくるのが、市井の人だったとしても、会社役員だったとしても、芸能人だったとしても同じである。
誰でも多く人間を知っている中で、よく口から出てくる人は、やはりその人の頭の中によく登場している人だ。その人の頭の中によく登場する人とは、頭の中でその人と合う話をよくしていると思って間違いない。
つまり、その人の口からよく出てくる人と、その人はどこかで同じ性質を持っている。
であれば、共通の知人の性質のどういうところにその指導者は魅力を感じたのか、考えてみる価値はあるだろう。
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もっとも、これだけの要素すべてを満たす指導者というのはそういない。
だからこそ、そういう指導者を見つけたときには、大事にしたいものだ。
1. 読みこんでしまった・・・
サスガ
ホント
その通り
http://ameblo.jp/acu-trea/