心理ジャーナリストでハック系アルファブロガー佐々木正悟さんが、「自分への期待感からくる興奮だけでは、努力は継続できない」ということでエントリーを書いているのを見つけた。
そこでなんと、塾長の著書「英語嫌いの東大卒が教える私の英語学習法」が取り上げられている。
http://www.konesite.com/eval/notice.html
> たとえば小川慶一さんの『英語嫌いの東大卒が教える私の英語学習法 (アスカカルチャー)』は、まるでライフハック書と見まごうばかりに、時間の使い方、学習計画の立て方、勉強する気にならない時のことなどを、こまごまと説いてくれています。その主張は時に、あまり関係ないように思える本のことを連想させます。『夢をかなえるゾウ』などです。
塾長の著書と水野敬也先生「夢をかなえるゾウ」、石田淳先生「続ける技術」を比較しておもしろい話を書いている。
あなたにも、ぜひ読んでもらいたい。
http://cyblog.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=769
塾長は、著書のタイトルの通り「英語嫌い」で、放っておいても英語の勉強を勝手に続けられるような人種ではない。
それどころか、正直に言うと、塾長は、「英語の勉強か」と思うだけで、うんざりしてモチベーションが下がる。
(なので、「英語があまり好きでない」という人には本書はオススメだ。なにしろ、そんな人でもTOEIC800点くらいは3ヶ月で取れるようになる方法を書かれているので。さらに言うと、ただでさえ英語が好きで好きでたまらないという人が読んだら、もっと大きな効果を発揮するかも知れない)
ということで、「とりあえずモノになるまで英語の勉強を続けないとヤバイ」と感じたとき、実際に勉強すると同時に最初に手をつけたことは、「モチベーションが低いときでも続けられる仕組みを作ること」だった。
具体的には、本書でも述べたとおり、以下の3つの視点からの生活スタイルや勉強しやすい環境をいろいろと構築していった。
・英語以外のものを、英語の勉強より面倒なものにする
・英語の勉強をそれほど面倒でないことにする
・英語の勉強を、はじめたら続けやすいものにする
ところで、塾長は、かねてから思っているのだが、勉強の継続というのは自動車で遠くに行くのと似ている。
なので、今日は、これと同じことを、自動車の運転を例にして話してみたいと思う。
本当の自動車では、動くのは車で、運転するのはドライバーである。
ところが、勉強の継続というときには、動くのは自分の体で、その自分を運転するのは、あなたの意識である。
さて。
自動車の運転では、運転しようと思ってから目的地に到達するまでに、大きく分けて以下の3つのステップがある。
・スタート地点に到達する
・スタートを切る
・ゴールまで走り続ける
これはそれぞれ、
・英語以外のものを、英語の勉強より面倒なものにする
・英語の勉強をそれほど面倒でないことにする
・英語の勉強を、はじめたら続けやすいものにする
に相当する。
順に見ていきたい。
スタート地点に到達する
まずあなたが最初にすることは、自分自身の体という自動車を、はじめようと思えばいつでも英語の勉強のできる、勉強道具の揃った場所に移動、つまりスタート地点まで行くことだ。
しかし、あなたは怠け者で、そして、その場所に行くまでには多くの誘惑がある。
スタート地点までに大きな誘惑があると、せっかく今日という今日は英語の勉強というドライブをしようと思っていても、その誘惑に取り込まれてしまい、無事にスタート地点到達することすらできないまま今日という日も終わってしまう。
手元にマンガがあれば読んでしまうし、テレビがあればつけて見てしまう。インターネットでYahoo!がトップページになっていると、ついついニュースを見ている間に20分、30分という時間が過ぎてしまう。それからmixiを見にいくとまた20分、30分と過ぎてしまう、という具合である。
そこで、あなたが英語の勉強をするとき、まず最初にするべきことは、そのスタート地点までに存在する様々な誘惑を取り除くことである。
例えば、
・手元にマンガが置いてあったらしまう
・テレビを見てばかりいるようだったら、テレビのコンセントは抜く
・インターネットばっかりしている間に時間が経ってしまうようだったら、ネットにつなぎにくいようにする
という具合だ。
自分が勉強しようとしたときにいつも負かされる誘惑に気がついたら、そのパターンが起こらないようにしてしまうのがよい。
スタートを切る
そして、スタート地点に来たら、次にすることは、英語の勉強をはじめること。つまり、スタートを切ることである。
ところが、車の動き出しも大きなエネルギーが必要だが、それと同様に、勉強というのは元来負荷が高いものなので、大きな力をかなり効率よくかけないと、スムーズに動き出せないという性質がある。
この点を解消するには、とにかくスムーズに動き出せる仕組みを構築することだ。
スムーズに動き出せる仕組みというのは、道がキレイだったり、上り坂ではなかったりと、そういうことである。
例えば、
・机の上をいつもきれいにしておくとか、いつもきれいにとはいかないまでも、エトセトラボックスを用意しておいて、勉強前には机の上にある勉強に関係ないものはすべてそこに放り込めるようにしておく
・リスニングをしようと思ったらすぎできるよう、携帯性のよい高機能なミュージックプレイヤーにCDから取り込んだ音を入れておく
・出先ででもどこでも勉強できるよう、手頃な参考書をいつでも持ち歩くようにしておく
という具合だ。
ゴールまで走り続ける
最後に、走り出したらその日の最終目標までは止まらないことである。
これについては、邪魔が入らないようにすることと、達成感をしっかり感じながら続けられる仕組みを作ることが大事である。
例えば、退屈な道をずっと走って目的地というのは苦しい。ひどく荒れた道での運転はすぐに疲れて休憩したくなる。子供が急に飛び出してくると、車をよけて急停車しなくてはならない。
そういう問題の生じない道を用意しておくことが大事だ。
例えば、
・自分の勉強のための道具は、とにかく使いやすいものを選ぶ
・使うテキストは、自分のレベルにあった、難し過ぎもせず、易しすぎもしないものを選ぶ。
・目標を細切れにする。例えば、今日中に3時間かけてテキスト60ページ分の勉強をしなければならないのならば、「25分ごとに10ページ」と細切れの目標を作って取り組む
・そして、目標に向けて努力した自分を「すげえじゃん、オレ」と、25分ごとにしっかり誉める。目標を達成できたときには、もっと誉める
・気になるメールが来ても中断されないよう、勉強中は携帯電話の電源は30分に1回以上は電源を入れないようにする
という具合だ。
この3つはすべて、「モチベーションが低いときでも継続できる」ようにする方法
ということで、3つのステップに分けて、起こりうる問題点とその解決策について書いてきた。
ところで、ここであげてきた解決策は、実はすべて外部環境に対する改善で、あなた自身の内面にはひとつも触れていない。
だが、モチベーションが低いときでも、本人がやる気のあることであれば、継続できる。
塾長は、モチベーションが低くても、本人に続ける意志があることであれば、継続はできるものだと考えている。
「モチベーションが低くても続けられ仕組み作り」にしっかり取りかかられてはどうだろうか。