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パソコンスキルの心技体

今の仕事の報酬は、次の仕事でもらうもの

2010年5月19日
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達人養成塾 小川です。

昨日書いた日記のつづきです。

昨日の日記: 【ご質問】私は以前エクセルVBA講座を他社で10万円で受けました。
http://ameblo.jp/kanjizaibosatsu/entry-10538108139.html

おそれいります。質問があります。

私は以前エクセルVBA講座を他社で10万円で受けました。専門スキルで安定性があって、生活に余裕のある給与を得るためでした。

しかし、派遣で経験を積みたいと思っても、(正社員はハードルが高いため。)実務経験が大事で「VBAを少し使える」と言ったところで、一からプログラミングできるわけではないので、VBA案件に就くことはできませんでした。はっきりいって10万円の講座は無駄でした。

それから数年がたち、30歳過ぎて専門スキルを得ることもできず就職もままならないので、とても焦りを感じています。

「この講座を受けてVBAを習得すれば、就職できます!!」とは行かないですよね?

すみません。無茶を言ってしまって。。

また同じVBAで大枚をはたいて、就職がうまくいかないと、「ショック」だけではすまされないのです。。

講座修了で就職あっせんなんてことは、難しいでしょうか?

VBAをものにして、就職したいのに(派遣でもよい)

全く門戸が開いてくれないのです。

こういう状況、僕も、すごく分かるんですね…。

僕の20代後半ごろの話。

ロクにキャリアもない状態で就職活動をしても誰も相手にしてくれず。

「もう、ホワイトカラーではやっていけないんだ!」と決めつけて、なった仕事は漁船員。

それからしばらく、銚子沖でイワシやブリの子供を捕る船に乗っていました。

今思えば「なんで、そこまで」って感じなんですが。

企業社会が自分を受け入れてくれる気がしなかったんですね。

さらに言うと、その後の、東京都指定難病にかかって半年入院したあとの時期は、もっと最悪でした…。

…と、まあ、その話はまたということにして。

今回は、「昨日ご紹介したメールに対して、小川がどういうお返事をしたか」です。

よく似た状況で苦しまれている方も多いかと思いますので、参考になればと思い紹介します。

(便宜上、微妙に表現を直しているところ等もありますが、ほぼ、この方にお送りしたメールそのままです)

○○直子さま、

達人養成塾 小川です。お問い合わせありがとうございます。

メール拝見しました。

いただいたメールから、感情がよく伝わってきました。

小川も、倉庫会社時代、病気から復帰してきた直後はさんざんでした。
月収は15万円台。会社のあったゆりかもめの駅からは新橋まで歩くことにしていました。そして、最寄り駅から家までは20分ほどの坂道でしたが、バス代を惜しんで、歩いて通っていました。

30才にして、スキルらしいスキルはまったくなし。
倉庫会社での扱いが嫌でひそかに転職活動をしていましたが、派遣会社にあちこち連れ回され、そして帰ってくる返事はいつも「ご縁がありませんでした」
病気で苦しんでいたこともありましたが、そんな自分の境遇を呪うばかり。何度、外でひとりで涙したかしれません。

「誰かが自分の境遇を救う最初の一石を投げてさえくれれば、あとはすべてうまくいくのに」

そんな風に、勝手に決めつけていました。

そういう考え方は自分をますます苦しめるだけで、捨ててしまっても良い、いやむしろ、捨ててしまったほうが人生がうまくいくものだということには、当時はまだ気づいていませんでした。

小川は、自分のメンタープログラムのクライアントに対して、仕事としてキャリア上のアドバイスをすることも多いのですが、その立場から感じたことも踏まえてお話いたします。

他社でVBAの講座を受けたのですね。

本当に、そのスキルは無駄だったのでしょうか?

今、○○さんがどういうお仕事をされているのかは存じ上げませんが、一般の事務職の仕事であれば、VBAを使える機会はいくらでもあるかと思います。
そこでまずはたくさんマクロを書いて、「VBAを少し使える」というところを抜けだし、大事だとされる「実務経験」をたくさん積めばよいのではないでしょうか。

VBAを書けない人のお給料でそれだけのことをしてくれれば、あなたの雇い主もとても喜んでくれるでしょう。

そうして、十分「実務経験」を積んだところで、堂々と高い報酬を要求して転職するなり、今の職場でお給料をあげてもらうなりすれば良いのではないでしょうか。

それができれば、10万円の投資も(もし内容のある講座だったのならば)、今から回収することもできるでしょう。

もし、○○さんが今お勤めではないということでしたら、まずは、何でもいいから、本人がその気になれば、たくさんマクロを書けるようになるような職場に入って経験を積んでください。

「講座を受けた」というくらいでは信用がないのは当然ですが、職務経歴書に書ける「マクロを使ってこういう改善をしてきました」ということがたくさんあると、信用はしてもらえます。

就職先の自由を得られるのは、それからです。

スキルを身につけることと就職先を選ぶことの自由では、常に、「スキルを身につけること」のほうが先です。

そのことを、達人養成塾の受講生には、「今の仕事の報酬は、次の仕事でもらうもの」という言葉で説明しています。

今している仕事の価値が非常に高いから、次の職場としては、いい条件のものが選べるわけですね。

反対に、今の給料に見合う以上の仕事をしようとしない人は、次に選べる仕事も、やはり今の仕事とせいぜい同程度のものしかないわけです。

スキルアップになるようなセミナーを受講されるのは、とても良いことです。

ただセミナーを受講しただけの状態というのは、預金残高が減っただけというのと同じ状態です。

そのセミナーで得られたものを、その方の本当の強みにされるかどうかは、その方の普段の仕事に対する心がけ次第かと思います。

メールを拝見した感じだけなのでなんとも言えませんが。。。

とりあえず、○○さんからいただいたメールを読んで、小川が感じたのはそういうところです

まずは、今しているお仕事で、マクロを使いまくって、徹底的に効率化するということを、半年くらいは継続してやってください。

半年経った頃には、世界はだいぶ変わって見えていますよ。
そしてもっとご自身に自信を持てるようになっていることでしょう。

今は、あなたは、不安に感じることもあって、ときどき人に対して依存的になったり、社会が自分に対して冷たいと感じるようなこともあるかもしれません。

しかし、そういうことも減ってきて、もう少ししたら、「就職をあっせんしてください」といったことをメールで書くようなこともなくなるでしょう。

もしも、「他社さんで習ったことは、実務では役に立たなかった」というようなことがあれば、達人養成塾にお越しください。
(そう言って受講に来られる方も多いです)

達人養成塾はたぶんあなたにとって相当にキツい講座だろうと思います。
ですが、真剣に取り組めば、半年もしないうちに、投資以上の配当を受け取ることもできるかと思います。

ご自身も書かれているとおり、

> VBAをものにして、就職したいのに(派遣でもよい)

「VBAをものにして」→「(VBAを要求されるような)就職をしたい」

ということですよね。

でしたら、まずは、VBAをものにすることです。

今の職場でもどこでもいいので、まずは、手元の仕事をVBAを駆使して効率化することに専念してください。

社会が門戸を開いてくれるのは、先に提供できるものを示したときだけです。

あなたが望むような「専門スキルで安定性があって、生活に余裕のある給与」を得られる仕事は、「専門スキル」を獲得するために汗をかいた人だけが受け取れる、人生の収穫物です。

そして、よい収穫物は、継続的な努力によってのみもたらされます。

とりとめありませんが、以上の通りです。

○○さんのメールから、自分が苦境に落ちていたときのことをひさしぶりに痛いほど思い出させられました。

○○さんが、今後の人生のためになる選択をされると良いかと思っています。

「今の仕事の報酬は、次の仕事でもらうもの」というのは、魔法の言葉です。

今している仕事の価値が非常に高いから、次の職場として、よりいい条件のものが選べるわけですね。

反対に、今の給料に見合う以上の仕事をしようとしない人は、次に選べる仕事も、やはり今の仕事とせいぜい同程度のものしかないわけです。

先に、「価値を創出できる人」になれれば、待遇はあとからついてきます。

そこがポイントなのですが、なかなかそれは分からないことなんですよね。

でも、一度それが分かってしまって、「ああ、そうか」と納得して仕事をすると、周りの人よりもどんどん成果を出せるようになって、そうして、自然と次のチャンスが巡ってくることになります。

この話はまだ続きがあるのですが、長くなってしまったので、またの機会に書きたいと思います。

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