最近、エクセルマクロ達人養成塾のセミナーで必ず言うようにしている「エクセルマクロをを書く人のための、3つのQuote」というのがある。
今回は、その1として、以下の言葉を紹介したい。
すぐれた者ほど間違いが多い。それだけ多くのことを試みるからである。
(Peter Drucker)
最初からきちんと動くマクロを書ける人はいません。
最初はみな、簡単な間違いを何度もくり返しながら上達していきます。
中級者、上級者がマクロを書くときでもそうです。
100行くらいあるマクロを書いて、一発でいきなり思い通りに動くことはありません。
このとき、マクロを書くのが上手な人ほど、「とりあえず書いて、とりあえず実行し、とりあえずバグを出し、そして見つけたバグを修正し、」ということを躊躇なくどんどん行っていきます。
○迷ったら、とりあえず書いてみる
○迷ったら、最後まで実行してみる(それで、うまく行ったらもうけもの!)
○エラーが出て途中で止まったり、終わってみて結果が思い通りでなかったら、それからどうするか考える
○ひとつどこか修正してみたら、また、とりあえず実行してみる
とか、そういう感じです。
そして、マクロを書くのが上手にならない人ほど、書く前からいつまでもPCの前で固まっていたり、とりあえず何か書いてみたあと「これで、いいのかなぁ…」という表情をしたまま、じーっとモニターを見ているだけという時間が長いです。
正しくは、とにかく、何か書いたら実行すること。実行してから、その結果起こったことについてよく見てみることです。
くり返しますが、ほとんどの場合、マクロが最初から期待通りに動くことはありません。
でも、今とりあえず書いてみたマクロが「期待どおりに動くものなのかどうか」は、実際に実行してみるまで分からないのです。
そして、実行してみると、例え思い通りに動かなかったとしても、実行しないでじーっとモニターを見ているだけでいるよりも、はるかに多くのヒントを得ることができます。
それが、「すぐれた者ほど間違いが多い。それだけ多くのことを試みるからである。」ということなのです。
そういう意味で、マクロを書くということは、工業製品の開発と似ています。
迷ったらとにかく書いてみる、実行してみる。
考えている間に何度もトライし、フィードバックを得ながら修正していくのが目的としていたマクロを書き上げるときの近道になります。