8000メートル級の山々に無酸素で登頂する登山家、小西浩文さんの著書「生き残る技術」を読了した。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062726297/konesweb0f-22/
8000メートルというとどのくらいの高さかというと、飛行機が普通に飛ぶ高さ。
気温はマイナス数十度。風速数十メートルの風が吹き荒れる。
酸素の量は、海抜0メートル付近と比べて、三分の一しかない。そんな中、酸素ボンベなしで山を登れば、正常な思考もできない。
世界に8000メートル超の山は14座あるが、小西さんは、すでに、そのうちの6座に登頂しているそう。
ただし、その間に、50人以上の仲間も死んでいったらしい。
○8000メートル峰に挑むために行っている訓練は、特殊なものではない。
○人間は欲がないと生きていけない。
○「集中」はしても「執着」はしないという言葉。
○目標は通過点。目的を意識してれば、目標を達成したところでも気は緩まない
○失敗をしても、反省は10分だけ
○顔は、脳が作った形。人相は、その人の普段の思考をそのまま反映している。目つきもまたしかり。人生を勝負に生きている人は、目元に力がある。
などなど、おもしろかった。
新書サイズの本だが、さらさら読んでいくことができた。
おもしろかったのは、「山での遭難者の多くは、着られる防寒服を残したまま、食料を残したまま死んでいく。」という一節。
山で遭難してしまう人は、やれることをやり尽くす前に、心が折れて死んでしまうらしい。
それから、『「軍隊」はなく「特殊部隊」を目指せ』という一節。
“軍隊の目的は、戦場でそれなりに役立つ「人並みの兵隊」を量産することにある。「特殊部隊」とは、困難なミッションを完遂するために集められた、明確な目的を有する「限界を超える集団」である。”
そういう意識レベルでいれば、行動も変わる。
5月に、小西浩文さんの講演を聴く機会がある。とても楽しみだ。
生き残る技術 – 小西浩文
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062726297/konesweb0f-22/