3月6日から7日までの達人養成塾「エクセルマクロ初中級速習」で出た質問から。
「エクセル2003とエクセル2007とでは、どちらの方が使いやすいのですか?」
「エクセル2003とエクセル2007とでは、エクセルVBAを使うには、どちらの方が良いですか?」
といった質問を、よく受け付ける。
今回のセミナーでも、そんな質問が出た。
今日は、そんな話について書いてみたい。
これについては、「エクセルとして使いやすいか」「エクセルVBAの開発と実行がしやすいか」という、
二つの話に分けて考えると良いと思う。
塾長の考えとしてはこんな感じ:
☆エクセル2007は、エクセルとしてとして使いやすいか
・エクセル2003もほとんど使えていない人にとって
△
・エクセル2003ならそこそこ使えている人にとって
×
・エクセル2003をかなり使いこなしている人にとって
◎
☆エクセル2007は、エクセルVBAの開発と実行がしやすいか
・エクセルVBAをほとんど使えていない人にとって
×
・エクセルVBAをそこそこ使えている人にとって
△
・エクセル2003をかなり使いこなしている人にとって
-
概要をいうとこんな感じ:
☆エクセル2007は、エクセルとしてとして使いやすいか
エクセル2007自体は、エクセル2003とユーザインタフェースに違いはあるが、実は、使い勝手が分かってくるととても便利。
特に、ピボットテーブルやグラフの作成は非常に楽。
だから、エクセルだろうとなんだろうと新しいソフト手に入れるとどんどん機能や操作感を覚えて使いこなせてしまうような人にとっては、便利に進化したソフトウェアになる。
元々エクセル2003もほとんど使いこなせなかった人にとっては、「違いに対する違和感」すらそもそも発生しないので、別にどうということはない。
ただ、機能が余計につきすぎてしまったので、「やれることが多すぎて、何をしているか分らない」という状態には陥りかねない。
そういう意味で、△。
エクセル2007を一番いやがっているのは、2003の感覚に慣れすぎてしまった人。
「事務職の人が使うソフトであれば大抵使いこなせる」というレベルまで到達していない人にとっては、余りに違いがありすぎてストレスが大きい。
☆エクセル2007は、エクセルVBAの開発と実行がしやすいか
エクセル2007での最大の課題は、「初心者がエクセルマクロについて勉強するためにエクセルの環境を設定すること」が、非常に難しくなっていること。
簡単にいうと、初心者にとって非常に参入障壁が大きい。
何とかその域を越えられる人にとっては、大きな違いではない。
ただ、「Sortメソッド」など、一部のマクロについて、エクセル2003までと比べて、仕様が変わった部分がある。
また、「エクセルVBAについてはそこそこしか理解していません」という人にとっては、やや厳しいものがあるかもしれない。
とはいえ、さらにその域を超えてしまって、とっては、エクセル2003とエクセル2007のVBA開発環境・実行環境の違いは大きな問題ではない。
写真は、セミナー中にその話題についてざっと説明書とき、即興で描いた図。