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「オスカー・ワイルドに学ぶ人生の教訓」

2010年1月30日
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「オスカー・ワイルドに学ぶ人生の教訓」を読了した。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763199579/konesweb0f-22/

友人のグレース宮田さんの著書だ。

短期集中力研究所

18世紀末の超保守的なイギリスで「外国人」「同性愛者」「中産階級出身」という少数派のハンデを超えて活躍した劇作家、オスカー・ワイルドの珠玉の言葉。

「どうでもいい人には、つねに優しくできるものである」
「友人の苦しみに共感するのは誰でもできるが、成功に共感するには、きわめて優れた資質を必要とする」
「その女を愛してさえいなければ、男はどんな女といても幸せなのだ」

等々、人の性の本質を突いたオスカー・ワイルドの言葉が簡単な解説入りで紹介されている。

「超保守的」、つまりは常識という枠に縛られた当時のイギリス社会に生きる人間を引いた立場から観察してきたオスカー・ワイルドの、とらわれのない自由な人間観察から出てくる言葉の数々に、私たちはハッとさせられる。

私たちは、知らない間に社会の「常識」に囚われ、閉塞させられてしまうこともかるかもしれない。
そういったとき、こういった書籍を広げて読む機会を得ることは、意識を自由に解放し、心のありようをリセットするためのよい機会となるだろう。

「オスカー・ワイルドに学ぶ人生の教訓」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763199579/konesweb0f-22/

なお、最後にもうひとつだけ、この本から気に入った言葉を引用したい。

「知るに値することで、教えられることなどない」

セミナー講師をしている小川が言うのも何だが、本当に、知るに値することで、教えられることなどないと思う。

エクセルマクロを覚えたからといって、そのことで愛について知ることができるわけではない。
効率のよい業務手順書の作り方を覚えたからといって、そのことで世の理を知ることができるわけではない。
Todoリストの上手な管理方法を覚えたからといって、そのことが真の幸福を提供するわけではない。

セミナーで提供しているノウハウ自体には、「脱穀機の使い方」とか「魚のおろし方」といったことと同じくらいの価値しかない。
それを知ったからと言って、すぐに人が幸せになれるわけではない。

とはいえ、本当に「知るに値すること」を知るためには、十分な時間や財力があったほうがよい。
となると、この時代の日本に生きている限り、高い生産性を発揮しないことには、「知るに値すること」を知るための努力には、十分な時間をさけられないようになっているのだ。

(もっとも、このことは、今の時代の日本だけに当てはまることではない。プラトンやアリストテレスの時代のギリシャで哲学が発達したことの背景にも奴隷制度による高い生産性があったが、いつの時代でも、文化が円熟する背景には、国や社会の高い生産性がある。)

小川としては、ご縁のある人には、より健康で文化的な生活を送っていただくことを通じて、本当の幸せを見つけてくれる機会を確保してもらいたい。
セミナーの位置づけは、そうなってもらうための、最初に提供する道具という感じだ。


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